食べることは暮らすこと。食ぐらし

食べることは暮らすこと。食ぐらし

vol.06

お花まつり。春の味覚。

お花まつり

お花まつり春というと、まずは「お花見」という吾人は多いことと思います。陽気に誘われ花香を匂い、桜の下でつい羽目を外してしまうのも楽しいもの。「お花見」の由来である「お花まつり」は季語でもあり、お釈迦様が生まれた日・4月8日は、お誕生日をお祝いする降誕祭のことです。お釈迦様が生まれたとき空から、甘露の雨が降ったという言い伝えがあります。甘露の雨にあやかって、甘茶を注いでお祝いをします。お花見のブルーシートの上でまずお釈迦様への甘茶の献杯から、今年あたりはスタートしてみてはいかがでしょう?一年がより健康に過ごせるかもしれません。

桜鯛か、初ガツオか

春の魚というと、真っ先に思い出されるのが「真鯛」。桜の時期の真鯛を、桜の花のピンク色と掛けて「桜鯛」と呼びます。この時期の真鯛はまさに身体が桜色。なんとも鮮やかなピンク色になり、「桜鯛」とはよく名付けたものです。身の甘みは最高潮で、まさに愛でて良し食べて良し。桜の時期の、魚の王様です。

いやいや! ちょっと待たれい!やっぱり春は「初ガツオ」でしょう! と物言いも入ります。カツオの旬は年に2回。春の初ガツオと秋の戻りガツオ。カツオそのものの味は、脂が乗っている秋の戻りガツオが何とも言えず美味しいですが、春は脂が少なくさっぱりとした分、たたきにするとグッド。カツオに金串を打ち、塩をふって、皮をしっかりあぶった後は身をサッとあぶる。金串を抜いて、出刃できれいに切って、ネギを散らし、柚子、焼塩、しょうゆ、しょうが、ニンニクでいただく。包丁の背中でトントン叩いて、あとは頬張るだけ。口いっぱいに春の味覚が広がります。

さて、あなたは、桜鯛派?それとも初ガツオ派?

山菜を取ろう、食べよう

山菜を取ろう、食べよう海の幸の次は、山の幸。春の山の幸というと、何はともあれ「山菜」です。山菜とは、山野に自生する食用植物のこと。その多くが春に採れます。なんといっても自生、すなわち勝手に生えていることがミソ。

一般の野菜は農家の方が手間ひまかけて育てていますが、山菜は自力で勝手に生えます。それだけに自分で生きる力が強く、外的から身を守るために、その味はアクとえぐみが強い。しかし、このアクとえぐみこそが、山菜の真骨頂。食すと冬に溜め込んだ老廃物を、外へと出そうとしてくれます。

冬から春へ身体を山菜で掃除してスッキリと春を迎える。先人よりの食の知恵です。ふきのとうに、タラの芽。うるいにぜんまいetc。八百屋さんや市場で売られている山菜だけでなく、山菜図鑑片手に山へ登る、これまた一興です。

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食のぐるり株式会社
代表取締役

高原 純一

企業のマーケティング・コンサルティング、プロジェクト・ディレクションを基盤に講演、執筆業務を営む。
傍ら、消費者と農業・漁業生産者の目線から、食卓と暮らしのしあわせづくりにも取り組んでいる。

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