食べることは暮らすこと。食ぐらし

食べることは暮らすこと。食ぐらし

vol.16

食の本

料理は簡単が一番

料理は簡単が一番僕の持論ですが、料理はひとつだけこだわるとしたら、土地に合った旬の食材を使うということ。地産地消はもちろん良いですし、それ以上に、その食材に合ったベストの土地の旬のものはなお良いです。例えばじゃがいもなどは静岡三方のものが良い。とれたてのもの、ちょうど良い具合に貯蔵されたもの。何しろ美味しくて滋養が違います。良い食材があれば、後はできるだけシンプルに、すなわち簡単に調理するのがコツ。

これからの季節、特にとっておきの本があります。それは、「小林カツ代の切って煮るだけ鍋ひとつだけ」(小林カツ代著・講談社)。僕はかなりこの本にお世話になりました。他の鍋本は、なぜかどこか難しくしている。スーパーのイマイチな食材でも美味しく、みたいな切り口ばかり。違うんですよ。食材はちゃんと。調理は簡単に。一家に一冊。おススメです。

病気にならない食べ方を知る

料理は美味しくてなんぼ。そして、健康になれてなんぼです。スーパーの食材やコンビニの弁当で健康になろうなんて甘いです。まずは、ちゃんとしたものを食べましょう。その上で、身体に効果的な食べ方をする。そうすると怖いものなしです。

中国では2千年前から、薬膳という考え方が生活の根底にあります。健康増進や美容に良い。なんとなく不調を感じるときに薬としても効果的な食の考え方であり、日々の食に取り入れることによって老化を防ぎ美しくもなれる。でも難しいのでは?と思われる方もいるかと思いますが、とても優しく解説してくれている本が、こちら「台所薬膳」(伊田喜光・根本幸夫共著・万来舎)です。薬膳の考え方を誰でも分かるアプローチで解説、身近な食べ物135種の薬効を活かす方法や具体的なレシピも掲載されています。根本先生は漢方薬局を開設されていて横浜薬科大学教授でもあられ、僕も根本先生にいつも身体を診ていただいて、まさしく根本から健康を維持していただいています。薬膳?と怖がらず、ぜひ身近なものとして毎日に取り入れてみてください。使用後のあなたは、明るいあなたになりますよ。

暮しの手帖

最後は、僕が何年も定期購読している雑誌です。「暮しの手帖」(澤田康彦編集人・暮しの手帖社)僕がこの本と出会ったのは、焼き物をやっている友人の窯元兼自宅へ遊びに行った時です。びっしりと書棚に並んだ「暮しの手帖」を見て驚き、手に取ると、あまりのおもしろさに夜中まで友人宅で読みふけりました。それから定期購読。

「暮しの手帖」は雑誌なのですが雑誌じゃない。雑に扱えないのです。最初、もっともこの本で驚いたのは、広告が一切ないと言うこと。僕は以前、広告会社で働いていましたから、その広告がないということが、どれだけすごいことかよく分かっています。それを50年以上続けている。奇跡です。一冊一冊を買って読んでくれる人に手渡して行く、それは単に売り買いを超えた行為だという理念と覚悟があるからだと感じます。だから、中身が充実していないわけがありません。ですから、中身の話はここではあえてしません。ぜひお一人お一人でご確認下さい。きっとあなたの暮らしに役立ち暮らしが豊かに楽しくなるはずです。特にお料理は、食卓もキッチンも愛に溢れることになるはすです。

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食のぐるり株式会社
代表取締役

高原 純一

企業のマーケティング・コンサルティング、プロジェクト・ディレクションを基盤に講演、執筆業務を営む。
傍ら、消費者と農業・漁業生産者の目線から、食卓と暮らしのしあわせづくりにも取り組んでいる。

ホームページ
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