薬剤師が実践!薬を使わずに健康に生きる

薬剤師が実践!薬を使わずに健康に生きる

vol.27

「骨粗しょう症」にならないために②

「骨粗しょう症」にならないために②

前回、骨粗しょう症予防のために「お日様と仲良くしましょう」というお話をしました。今回は、「骨に負荷をかけて、骨粗しょう症を予防しましょう!」というお話です。
あなたは、「宇宙飛行士は骨粗しょう症になる」という話を聞いたことがありますか?
宇宙に行くと、何と!骨は骨粗しょう症患者の10倍の速さで弱くなり、筋肉は寝たきりの人の2倍の速さで弱くなるそうです。

骨を強くするには、適度な刺激を与えることが必要ですが、無重力状態の宇宙空間では、骨にはなんの負荷もかからないために、骨からカルシウムが溶け出してしまうのです。そして尿中のカルシウム濃度が高くなると、尿路結石になるリスクも高くなってしまいます。
前回、骨量を維持するためには、骨の材料となるカルシウムの吸収を助けるビタミンDを十分に摂ること、そのためには日光を浴びることが大切というお話をしましたが、実はそれだけでは骨は強くなりません。

骨には適度な負荷をかけると、その負荷に負けないように骨自体を強くする仕組みがあります。無重力環境で骨が弱くなった宇宙飛行士をみてもわかるように、骨を強くするには骨に対する負荷、つまり運動が必要不可欠なのです。
骨に負荷を与える運動として、縄跳びやジョギングなど、ジャンプ系の運動が良いとされていますが、ウォーキングをするだけでも、骨に適度な刺激が与えられ、骨量の低下を防ぐことが分かっています。

骨粗しょう症は、お年寄りがなるものだと思われがちですが、骨の老化は30代から始まっていて、40代の10人に1人は骨粗しょう症予備軍というデータもあります。日光を浴びながらウォーキングをすることで、ビタミンDを作りながら骨に刺激を与えて骨量を維持することができますね。

日ごろ運動不足になりがちな人は、日中のウォーキングを心がけてみてください。
そして、健康を維持するためには、適度な「刺激」と「栄養」に加えて適度な「休養」も大切です。そのためには、自分の身体と対話しながら行ってくださいね。どんなに食事に気をつけていても、身体への刺激と休息が不適切だと、疲労が蓄積し筋損傷が起きて長続きしません。

運動を継続するには、目標を持つこと、楽しみながら仲間と一緒に行うこと、そして決して無理をしないことも大切ですよ。

記事一覧へ戻る

一般社団法人国際感食協会代表理事
薬剤師・栄養学博士

宇多川 久美子

1959年千葉県生まれ。明治薬科大学卒業。
医療の現場に身を置きながら、薬漬けの治療法に疑問を感じ、
「薬を使わない薬剤師」を目指す。
現在は、自らの経験と栄養学・食事療法などの豊富な知識を活かし、薬に頼らない健康法を講演会やセミナー、雑誌などで発信している。
「薬が病気をつくる」(あさ出版)、
「長生きするのに薬はいらない」(青春出版社)など著書多数。